特定非営利活動法人 奄美青少年支援センターゆずり葉の郷(ゆずりはのさと)

奄美青少年支援センター

ゆずり葉の郷 私たちの活動

非行の最前線は、悲しみの最前線

私たちは問題を起こした子どもの、問題行動だけを批判しがちです。いくら現象面での行動を指摘・糾弾しても、同じことを繰り返してしまう。

ダメな子なんでしょうか?
その子だけが問題なのでしょうか?

問題を抱えた子どもには、いつも悲しい現実がつきまとっています。
育児放棄(ネグレクト)、保護者による虐待、家族崩壊。
これらの引き金になったもの。
経済苦、生活保護、離婚問題、ひとり親、アルコールやギャンブル依存。

孤立する子、孤立する親、孤立する家族。

家庭で暮らせなくなった子どもが、さまざまなハンディを背負ったまま社会に出て、また孤立していく。このような世代間にわたって繰り返される連鎖は、個人の努力だけでは解消できないケースがほとんどです。

ゆずり葉の郷へは毎年3000件を越す相談が寄せられています

近年、子どもや子育てをめぐる社会環境は大きく変化し、子どもや家庭をめぐる課題は複雑化、深刻化しています。

とくに保護者による適切な養育を受けられない子どもが増加しており、児童相談所への虐待を含む養護相談は年々増加しています。

平成27年度の速報値では、全国の児童相談所での児童虐待相談件数は10万件を超えており、これは10年前の3倍に迫る数字です。

とくに心理的虐待が増加しており、心理的虐待が増加した要因の一つに考えられることとして、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力がある事案(面前 DV) について 、警察からの通告が増加していることが挙げられています。

私たち「ゆずり葉の郷」でも相談は年々増加しており、今では、年間3000件を超す相談があります。365日休みなく、連日10件ほどの相談を頂いていることになります。

生命の危機に関わる相談、緊急を要する相談も少なくありません。

多感な時期を迎えている子どもにとって、即座の対応が必要なこともしばしばしです。

私たち「ゆずり葉の郷」では限られた職員スタッフ、ボランティアの方々の尽力で対応しており、全力を尽くしていますが、決して万全といえる体制ではありません。

すべての子にチャンスを

子どもを取り巻くさまざまな問題を解消するためには、保護者のない子どもや、保護者に監護させることが適当でない子どもを、公的責任で養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭を支援することが必要です。

子どもの最善の利益のために、社会全体で子どもを育む。
この考えのもと、子どもに接する姿勢こそが、私たち地域社会で暮らす大人に求められていることです。

立ち直りが困難な子ほど幼少期から 積み重なる深い傷があるのです。
どのように接しても、心を開いてくれない子もいます。
ふたたび、非行や引きこもりに戻る子もいます。

しかし、これらの子を、過去を許し、認め、褒め、励まし、感謝することにより、子ども自身が心の傷を受け止め、乗り越え、生まれ変わっていった子どもがいるのも、まぎれもない事実です。

私たちが「すべての子にチャンスを」の信念のもと、子ども一人ひとりの未来と可能性を信じ、どれだけ苦しい想いをしても活動しているのは、このように立ち直れる子がいるからです。

すぐに立ち直れる子もいます。
時間がかかる子もいます。
元に戻る子もいます。

それでも、私たち「ゆずり葉の郷」は活動を止めません。
出会いに恵まれていなかった子らにこそ今一度、 一人でも多くの大人が寛容な心でチャンスを与え、見守ってほしいと願ってやみません。

子どもたちに居場所を与え、生きていく夢を与えたい

わたしたちゆずり葉の郷は、1983年、前身である人間教育を主眼にした武道「奄美合気拳法」の発足以来、家庭にも地域にも居場所のない青少年たちを集め、武道を通して生きる夢と希望を与えてきました。

当初は、非行の立ち直り支援活動が中心でしたが、増加・深刻化する子どもを取り巻くさまざまな問題(不登校、引きこもり、いじめ、虐待、家庭内暴力、自殺、ニート、薬物乱用等)に対応するため、2001年にNPO法人ゆずり葉の郷を設立し、深刻な青少年問題とその家族を支援する活動に真正面から取り組んでいます。

どのような環境におかれようと、未来ある子どもたちが、一人ひとりの個性や能力を伸ばし、しあわせになれるよう、地域社会で暮らす私たちは、無償の愛を注ぐ親のような存在でありたい。
そのような想いで、奄美内外からの深刻な青少年問題に、1年365日24時間体制で対応しています。

社会全体で子どもを育む

少子化にも関わらず、虐待問題を抱える子どもはむしろ増加しています。
児童相談所、教育委員会、児童養護施設といった公的機関・公的施設等では対応しにくい問題に対し、私たちゆずり葉の郷は、民間NPO法人ならではの柔軟性、即応性を活かし、ボランティアベースで対応しています。

私たち、ゆずり葉の郷では、長年、青少年問題に取り組んできた結果、子どもたちが、みずからの力で、生まれ育った生活環境を一新させることがもっとも重要だと考えています。

つまり、わたしたちの支援終了後も、子どもたちが就業でき、自立できるような支援を行う必要性を切に感じていますが、年間3000件を超す相談、問題を抱えた子どもや保護者への支援を行いながら、新たな支援(職員の配置、設備の拡充、社会的事業の起業)を行うだけの力がありません。

民間運営の現状としては、新たな支援を行うには、きわめて困難な現状があります。
職員を1人配置できれば、という思いがあります。
施設設備を拡充できれば、という思いもあります。
これらを痛切に感じており、事業運営に必要な資金の支援を、熱望しています。

また、不登校や引きこもり等により、読解力・計算力が不足している子が就業できるようになるには、実際に就業を通しての職業的な訓練が必要であり、これらの支援を渇望しています。
私たちの活動の趣旨をご理解・賛同してくださる方の、心からのご支援をお待ちしております。

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